ご挨拶
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この度,日本ペインクリニック学会第3回東海・北陸支部集会会長を拝命いたしました金沢医科大学麻酔科学講座の高橋 完でございます。世界中で新型コロナウィルス感染症によるパンデミックが始まってから早くも2年が過ぎました。本稿を書かせていただいている2022年6月現在,国内では3回目ワクチン接種が進み,第6波が収束の方向に向かっているようです。しかしながら,本支部学術集会を予定しているのは2月という厳冬期であり,今後人流の制限が緩和されると国外からのインバウンドの増加により,秋以降の感染再拡大も十分に予想されることから,誠に残念ではございますが,開催形式は第1回そして第2回と同様Web開催とさせていただくことにしました。
最近のペインクリニック領域における話題としては片頭痛予防における抗体製剤の販売開始や本年4月からのHPVワクチンの積極的勧奨再開により副反応としての注射後の痛みに対応する必要性が高まっていることなどが挙げられるでしょう。このように痛みは急性期や慢性期という時間軸による分類だけでなく,今やわれわれが関わる医学のすべての診療科・専門領域に横断的に関連する疼痛医学としての様相を呈してきています。われわれは今後も日頃の診療の中でこれら多領域における多種多様な痛みに真摯に向き合い,疼痛診療をますます普及そして発展させていかなければならないと考えます。 そこで,本支部集会のテーマは「多領域の痛みについて学ぶ」といたしました。様々な診療科そして様々な場面における痛みについて考えたいと思っています。痛みに関する新たな話題や新しい治療デバイスなどの情報が提供できる機会となれば幸いです。医師の方々だけでなく,多職種のメディカルスタッフの皆様からの演題の応募をお待ちしております。
Web開催ではございますが,参加していただく皆様にとりまして,是非とも有意義な支部学術集会となりますよう心から願っております。2022年10月吉日
日本ペインクリニック学会
第3回東海・北陸支部学術集会
会長 高橋 完
金沢医科大学 麻酔科学講座 教授